【質問と解答】
Q:どうすれば、連載できるのでしょうか?
A:新人の場合、まず新人賞に応募し、大賞まではいかなくとも、ある程度高いレベルの賞を受賞することが第一歩です。
あなたがお聞きになりたいのは、そこから連載までの道のりですね? 受賞作のキャラクターや設定が非常にすぐれていて、それが即連載作になる場合も まれにありますが、多くは雑誌掲載に向けて読み切りを描くところから始まります。その過程は雑誌によって異なりますが、ある週刊マンガ誌の例をご紹介します。
新人賞で佳作以上の賞を受賞した新人は、マンガ企画会議に読み切り企画を提出する権利を得ます。担当編集とネームを練り上げ、原稿を完成させます。この段階で、担当からキャラクターデザインや作画のダメ出しが何度もあると思ってください。原稿が完成したら、担当が会議に提出し、編集部全員で雑誌掲載に値するかどうか検討します。例に挙げた雑誌では、2ヵ月に一度、この企画会議が行われ、毎回平均30本前後の作品が提出されていますが、雑誌掲載に至るのは3〜5本くらいです。
企画会議を通った作品は、レベルやページ数に応じて本誌と増刊に振り分けられ、掲載されます。掲載されると、読者アンケートの結果によって次のステップにいけるか、再び読み切り企画を提出するところから始まるかに分かれます。
読み切り作品がある程度の読者の支持を得られると、次は3〜5回の集中連載企画を試すことになります。雑誌の掲載枠は限られていますから、この段階でも競争はあります。ただし、競争相手は同じ新人だけではなく、連載経験のある作家や他誌からスカウトされた作家も同列に掲載枠を奪い合うことになります。さて、それら候補作を編集部全体の企画会議で検討した内容に基づき、最終的に編集長が連載作を決定します。この集中連載の反響(読者アンケート結果)により、本格連載になるかどうか決まります。
長い道のりのように思えるでしょうが、早ければ新人賞受賞後、半年で連載にこぎ着けることも可能です。遅くて4〜5年で集中連載というところでしょうか。受賞後2年たってもなんの手応えも感じられない場合は、他誌で出直すかプロになるのをあきらめたほうがいいでしょう。
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