【質問と解答】

Q:いつも拝見する度に、此方のサイトの充実した内容にとて も勉強させていただいております。今回は私も漫画家志望者として質問をさせて いただきたいなと思います。私はしばらく前からある出版社で漫画の投 稿を始め、数回小さいながらも賞をいただきました。しかし、それ以上にな かなか評価 が上がらず、伸び悩んでおります。
　振り返ってみると、よく注意されてしまうのが画面の描き込みや構図の作り込みの工夫、アクション等なのですが、何か効果的な練習方法等ありませんでしょうか？　最近は受賞しても連絡がない事があるのですが、これはもう成長しないからと見限られ てしまったのでしょうか …。けれど、出来ればこの出版社でやっていきたいので、ここで大きく飛躍した作品を見せたい所です。

A:本当に見限られていたら、賞を与えたりしません。連絡がないのは、単にすれ違って連絡がとれないだけではないでしょうか。何度も賞を獲っているなら、担当編集者がいるはずですよね？　なかなか連絡が来ないなら、いっそあなたのほうから連絡をとってみてはいかがでしょうか。担当編集者とは積極的に コミュニケーションをとるようにしましょう。
　画面の構図やアクションについては、あなたが描きたいジャンルの映画を新旧問わずたくさん観るようにしましょう。その際、単にストーリーを楽しむのではなく、同じクリエイターとして観てください。はっとさせるようなアクション演出やカメラワークもあるでしょうし、このシーンでは別の構図にしたほうがいいな、自分ならこう演出するなという感想を持つこともあるでしょう。いずれにせよ、あなたの演出や構図の幅を広げる手掛かりをもたらしてくれるはずです。また、画面の描き込み具合については、マンガをたくさん読むことです。自分の作品を描いている時は一コマ一コマ描き込むのでなかなか見えてこないページ全体、見開き全体のバランスが、他人の作品を見ればよくわかります。プロの作品でも、非常にバランスがいい描き込み具合もあれば、描き込みすぎて読みづらかったり、スカスカだったりすることもあります。
　また、同じ作者でも作品の雰囲気やジャンルによって描き込みが異なることもわかってくるでしょう。あなたのまわりにあるすべての創作物があなたの「教師」です。それらを生かすには、映画にしろ、マンガにしろ、アニメにしろ、クリエイターとしての「意識」をもって観ることが大切です。以上は日常における心構えですが、より具体的なアドバイスは、実際にあなたの作品を担当編集者に見せて指示してもらってください。

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