【質問と解答】
Q:「どういうものを描いたらいいのか」ということで悩んでいます。
オリジナルのストーリーが考えられないわけではないのですが、できあがったストーリーを読んでみると「これは本当に自分の描きたいものなのか」と考えて先へ進めなくなってしまいます。やはりプロを目指すなら「自分が本当に表現したいこと」ではなく 「読者が面白いと思うもの」を考えるべきでしょうか?
A:プロを目指すなら、「読者」を意識して描くということが第1歩です。しかし、「自分の表現したいこと」と「読者が面白いと思うもの」は、必ずしも対立するものではありません。
自分の表現したいテーマやメッセージを第三者にもわかりやすく伝えるため、独りよがりにならないドラマ作りを心がけることが大事です。また、自分が表現したいものを人に伝えるにはまず手にとって読んでもらわなければなりません。読んでもらうためには、読者の興味を引きそうな舞台やキャラクターを用意することも必要です。掲載雑誌によって読者層が変わりますから、読者の嗜好も異なります。読者の興味を持続させる展開やエピソード も、あなたが表現したい、伝えたいところへ読者を連れて行くための手段な のです。この「手段」が優れていればいるほど、あなたの表現したかったことを理解する度合いが深まるのです。
作者が面白いと思って描いていないものを読まされて、面白いはずはありません。読者を意識するということと、(自分を曲げて)読者に迎合するということはまったく違います。まず、自分が表現したいものありき、です。
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