【質問と解答】

Q:私は現在高3で、ある出版社の少女マンガ誌のマンガスクールに4回投稿しました。全て32ページ程度のストーリーマンガです。成績は1・2回目は Cクラス(最低)で、3・4回目はBクラスでした。今、5作目を描いている途中なのですが、やっぱり出版社によって自分のマンガが合う合わないがあると聞きました。でも、デビューしたいと思ってるのはそのマンガ誌なんです。理由は、憧れのマンガ家さんがいるのと、他の雑誌はあまり読んだことがなく、読んでも同じ出版社の雑誌だったりするので、他の出版社のマンガはよく知らないからです。ただ、最近はデビューできるならわりと、どの雑誌でも良いとも思えてきました。
 この場合、自分に合う合わないを探すために他の出版社に投稿もしてみるべきでしょうか? それとも、1作描くのにものすごく時間がかか るので、他の雑誌に投稿してる暇があったらその雑誌に懸けてみるべきでしょうか?

A:まず、複数の編集部への投稿は避けたほうがいいでしょう。新人のうちは複数の作品の並行作業は困難でしょうし、1作1作への注意力も削がれま す。そして投稿間隔が開くと、編集者にも期待されなくなります。
 そこで問題は現在の雑誌に投稿を続けるか、他誌に乗り換えるかということになります。まず、現在の雑誌で担当がついていれば、自分の将来性について率直な意見を求めてみてはいかがでしょうか。また、他の出版社の雑誌をあまり読んだことがないそうですが、一度現在の雑誌の競合誌を買い集めて雑誌のカラーを見比べてみるのもいいでしょう。そして、可能でしたら各出版社に持ち込みをして感触を確認してみてください。その際、現在の雑誌向けに描いたものでかまわないので、新作と過去の投稿作のコピーも持参してください。持ち込みをしても必ずしも投稿しなくてもかまわないのですが、忙しい編集者の時間をとらせる以上、冷やかしにならないよう、感触が良ければ乗り換えてもいいと思える雑誌に絞っておきましょう。
 「憧れのマンガ家さん」とは同じ雑誌でやる以上、連載の席を争うライバルになるわけですから、そのマンガ家さんの存在をこだわりの理由にはしないほうが賢明です。純粋に現在の雑誌という場が自分の作風に合っているかどうかを考えてください。いずれにせよ、最終的な決断は自分で下すしかありません。


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