【質問と解答】
Q:週刊少年マンガ誌のほうに持ち込みを始めて三年あまりになりますが、最終候補にあと一歩より先に進めません。担当編集者には「とてもおもしろい!」と毎回言われ、今度こそはと期待するのですが、なぜか賞に結びついてきません。ネームの段階でおもしろくないものにはハッキリと言ってくださるので、いいかげんな評価はしていないと思うのですが、おもしろいと言われるのに賞が取れないという状態が8回ほど続いていて、もうどうしたらいいのかわからないです。
こういう場合、そのまま信じてついていっていいものなのでしょうか? 最近違う雑誌に乗り換えようか本気で悩んでます …。
A:担当編集者がついていても必ずしも漫画賞で受賞できるとは限りません。ネームが仮にとても面白いものだとしても作画水準が受賞レベルに満たなくて落選することはありますし、担当のネーム評価自体が嘘とは言わないまでもある程度下駄を履かせたものかもしれません。伸び盛りの新人にとって作画をしない期間が長期にわたることは望ましくはありません。そのため、100点満点で70点のネームでも、受賞ラインの80点に至るまで2〜3年かかるとみれば、作画に入らせることはよくあることです。かといって落選を承知で作画させているわけではありません。漫画はストーリーと絵の総合評価です。あなたが頑張って90点以上の作画をすれば、総合で受賞ラインに届くことはあり得るという判断もあるのではないでしょうか。
……以上はひとつの推測です。私はあなたがどういう作品を描いているのか知りませんし、担当編集者がどんな方なのかも知りませんから、こういう考え方もできるという一例を述べました。編集者というのはこういう考え方もするということを踏まえた上で、担当に内緒で他誌に持ち込んで意見を聞いてみるのもいいでしょう。あなたの納得のいく答えが得られるかもしれませんから。
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