【質問と解答】

Q:プロットが書けません。だから小説を書いて漫画にしてます。何か良い方法はないでしょうか? 

A:プロットが書けないというのに、小説なら書けるというのがよくわかりません。小説を書くにも、通常はまずプロットを立てないと、ちゃんとした構成になりません。また、小説と漫画とでは表現が異なりますので、小説形式で原作(のようなもの)を書くことはやめたほうがいいです。むしろシナリオの書き方を勉強したほうが、漫画制作に役立ちます。

 プロットは難しく考えることはありません。書き方の形式も決まっているわけではありません。編集者と打ち合わせをするときには、相手にもわかる形にまとめる必要がありますが、まずは自分がわかってれば良いのです。マンガのストーリーを考えるとき、まずキャラクター(主人公)、舞台(時代・場所・所属)、題材、テーマ、主人公の目的、結末などを書き出します。 つまり作品全体の5W1Hです。5W1Hと は、「When(いつ)」「Who(誰が)」 「Where(どこで)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How (どうやった)」です。「When」と「Where」は舞台設定、「Who」は主人公のキャラクター、「What」は題材、 「Why」は主人公の目的やモチベーション、「How」 は主人公が目的を達成するために選ぶ手段や行為などです。おおまかなストーリーが決まればそれに合わせて、自分が描きたい(あるいは読者に伝えたい)エピソードやシーンを思い描いてテキストやイメージボードなど自分が作りやすい方法で形にしていきます。ここまでくると、自分が描こうとし ているのはこういう作品なんだな、という作品完成形のイメー ジが固まってきます。あとは、できたストーリーのイメージに合わせて エピソードやシーンの順番を組み上げれば、プロットの完成です。さらに、このストーリーの流れに足りないエピソードを補完し、各エピソー ド内の重要な台詞を書き入 れ、シーンごとの予定ページ数を書き込んでいきます。合計して予定総ペー ジ数をオーバーすれば、エピソードやシーンをカットしたり入れ替えたりし て予定ページに収まるよう調整します。これが「字コンテ」となります。


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