【質問と解答】
Q:私は高校3年生で漫画家志望です。最近進路について話すことが多くなってきました。真剣に進路を考えているうちに思ったのですが、大学卒業後アルバイトをしつつ漫画を描き続けようと思ってたのですが、会社に就職後、漫画を描いている人もいることを知り迷っています。会社に就職した方が、漫画家を目指す自分に今必要なものも気づいたときにすぐ買えるかもしれませんが、時間が少なく思えます。しりあがり寿さんは本によると就職してらしたようですが、しりあがり寿さんみたく、会社を優先するということは私にはできないきがします。今回質問したいのはどちらの方が今漫画家さんに多いかということと、長点短点を教えていただけたら、と思います。
A:就職先がどのようなところかにもよるのですが、普通のサラリーマン・OLからイメージされる事務・技術系の業務をする会社だと、そこから漫画家になる例は少ないです。まず、就職して最初の1年は仕事を覚えて慣れるのに精一杯で、漫画を描く余力はほとんどなくなるでしょう。就職先によっては土日潰れることも珍しくありません。そうしてブランクがあると、技術もセンスも鈍りますし、創作意欲も減退してきます。ですから、どんなに忙しくても疲れていても、ほんの少しの余暇があれば睡眠や娯楽よりも漫画創作に回す、という強い意思がないと漫画家を目指し続けることは難しいからです。もちろん、給与や将来性、業務内容は二の次で最初から漫画家への腰掛けと割り切って、勤務時間が一定で自分の時間が十分持てる就職先を選ぶという道もあります。漫画家を目指す方の会社勤務とアルバイトの長所と短所は以下の通りです。
[会社勤務]<長所>
・収入安定で漫画制作の道具や資料の購入が容易。
・医療保険その他の社会保険があって生活に不安がない。
・漫画家になれなかった場合でも将来に不安がない。
・社内や仕事先など行動範囲が広がり、漫画の題材や取材の際の人脈も広がる。
[会社勤務]<短所>
・漫画を描く時間があまりない。
[アルバイト]<長所>
・会社勤務より漫画制作の時間がとれる。
・余暇を漫画制作のみならず取材・娯楽・交友に回すことができる。
・バイト先次第で、漫画の題材や取材の際の人脈が広がる。
[アルバイト]<短所>
・収入が不安定(バイト先次第で安定した収入も望める)。
・医療保険がなく、病気やけがで高額の出費がかかる。
・漫画家になれないと、将来に不安。
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