【質問と解答】
Q:1)漫画を読んでいるとたまに演出か何かで1ページ全て真っ黒のシーンがありますが、あれはわざわざベタで塗っているのですか? それとも白黒反転と書いておけばその通りにしてくれると聞いたことがありますが、何も描いてない真っ白な紙にその様なことをするのでしょうか? またその様なことはしてもいいのでしょうか? 手抜きと見なされるでしょうか?
2)ペン先の事で質問があります。Gペンなどがまとめて売られているのを見かけますが、どこも144本入りです。なぜ100本、200本とキリのいい本数ではないのでしょうか?
A:1)確かに「全面スミベタ」という指定をすれば、製版所で真っ黒なページを作ってくれますが、プロの漫画家もスミベタをちゃんと塗る方が多いようです。自分の「作品」ですから、スミベタを塗った上で全編を通して見て演出を確認したいという意味合いもあるのでしょう。投稿作品では、編集部は画力も見たいわけですから、スミベタ一色演出は避けたほうがいいです。それこそ手抜きと見られかねませんから。
2)「144」というのは1ダース(12)の12倍ということで、「グロス」という単位です。「ダース」は日常生活では、鉛筆やビール瓶の単位として使われていますね。元々は古代メソポタミア文明で使われた十二進法に由来するそうです。十二進法は、1年の十二の月の満ち欠け(1年を12か月とする暦法)からきた考え方です。メソポタミア文明を継承したヨーロッパでは、十進法と十二進法を混在させてきました。時間、貨幣、測量などの単位の中に、今も十二進法は残っています。ペン先も、ヨーロッパから日本に渡ってきたときにダース、グロスといった単位も同時に受け継いだのでしょう。
その他のご質問は、フォームからお願いします。