【質問と解答】
Q:1)最初の10ページ、つまりイントロの重要性はガイダンス00の「マンガのマンガ」を読んで実感しました。イントロで
●主人公が誰なのか示すこと
●世界観などをきちんと描写すること
以外で他に気をつけることや初心者が陥りやすいミスはありますか?
2)スクリーントーンの下にホワイトを使ってもよいとする技法書がありました。本当に使っても大丈夫でしょうか?
A:1)かとうひろし先生の「マンガのマンガ」は非常にわかりやすく解説してあるので、つけくわえることはあまりありませんが、イントロのポイントを簡単にまとめておきましょう。
イントロで大切なのは、「情報」と「つかみ」です。「情報」は、「5W1H」と言われるものです。「5W1H」とは、「WHO」(誰が/主人公)「WHAT」(何を/行動)「WHEN」(いつ/時間・時代)「WHERE」(どこで/場所・舞台)「WHY」(なぜ/目的・理由)「HOW」(どのように/手段)という、ストーリーやシーンを構成する重要な情報を指します。「つかみ」というのは、読者の心をつかむ(魅了する)要素を指します。読者に、この漫画面白そうだな、読んでみようかなと思わせるシーンやエピソードをイントロに持ってきて、読者をストーリーに引き込めれば、その作品は半分は成功したと言っても過言ではありません。いかに上手い「つかみ」を作れるかどうかが、作品制作の大きなポイントとなります。
初心者が陥りやすいミスで多いものに、イントロでの文章(ナレーションでも台詞でも)による舞台設定の過剰な説明があります。緻密な設定をするのは悪いことではないのですが、いきなりイントロから延々と設定を説明されても読者はついてきません。まず、「つかみ」を持ってきて、その中に最低限の舞台設定等の情報を入れます。そして、読者が十分に作品世界に入り込んだ頃合いを見計らい、主人公の目線で設定を出していきましょう。
2)ホワイトを使うと、ホワイトの盛り上がりで製版時に影が出てしまうことがあります(ホワイトの状態によりますので、必ず出るというものではありませんが)。上にスクリーントーンを貼ると、影の修正がほぼできなくなりますので、あまりお勧めはできません。しかし、1コマすべて描き直すのは大変ですから、やむをえない場合もあるでしょう。その時には、ホワイトが厚盛りにならないよう注意してください。
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