【質問と解答】
Q:12月4日の質問に対するお答えで、なかなかネームを送ってこない者、いくら指導しても伸びずそのための努力を怠っている者、すべて担当任せでそれ以上のことは何もしない者には、担当の熱意が失せていきます。とお答えされていますが、新人はどのような努力をしなければならないのでしょうか。また、指導しても伸びない新人とは、どのような新人をいうのでしょうか。私自身、担当の編集者の方についていただいてから一年近く立ちますが、ネームは約1ヵ月に一回、原稿まで完成に至ったのは1作品だけという状態です。私のような新人は、やはり編集者にとっては熱意の持てない新人となるのでしょうか。
A:ページにもよりますが、新作ネームを1か月に1本切るというペースなら新人としてはまずまずのペースです。しかし、ネームの直しが1ヵ月後だとすれば、少々遅すぎます。完成作品が1年で1本というのは少ないと思いますが、あなたの現在の力量、担当編集者からの指導内容がわからないので、それをもって熱意が持てる持てないは判断できません。最低1ヵ月に一度以上担当と連絡を取り、ネームなりプロットなりなんらかの進展があれば、担当のほうから見放すことはないでしょう。
「いくら指導しても伸びずそのための努力を怠っている者」とは、たとえばネームの直しをしても前回の打ち合わせで担当が言ったことをまったく生かしていないとか、作画技術向上のための練習をろくにしないとか、ネタの引き出しを増やす努力をまるでせず担当に頼り切るだけとかいう方です。打ち合わせではハイハイとうなずくのに、その内容はまったく右から左へ抜けているのか、次のネームでもまったく直っていないのでは、何のために1時間もかけて打ち合わせしたのかとがっかりしてしまいます。仮に担当の改善案が自分の制作意図と異なる場合は、打ち合わせの時にそれを主張して互いに納得のいく方針を導き出すべきでしょう。
何も難しく考えることはありません。一作一作、前作の長所はより伸ばし、短所を克服するよう心がけていれば、自然と伸びていきます。ですから、担当編集者の作品に対する欠点短所の指摘には素直に耳を傾け、納得のいかないときはとことん話し合うことが大切です。
その他のご質問は、フォームからお願いします。