【質問と解答】
Q:持ち込みで良い評価をされても新人賞へ応募する事を勧められるらしいですが、それでは投稿と変わらないですよね? 編集の方のアドバイスをもらえるのは有難いですが。それとも持ち込みで新人賞を勧められたら、その編集部の方が賞を決めるときにイチオシしてくれるとか、何か利点があるのですか? 結局自宅へ帰り新人賞への応募をするのであれば、持ち込みで良い評価をもらっても自己満足なだけな気がするのですが…。
A:最終的に新人賞への応募が前提であっても持ち込みをするメリットはあります。
編集者からアドバイスをもらい、それを受けて修正して完成度を上げて投稿することができます。そうすることで、入賞の可能性はぐんとあがるはずです。なお、修正しないでそのまま新人賞に応募する場合は、家に帰ってから郵送し直す必要はなく、その場で原稿を預かってもらい新人賞に回してもらえます。
また、このコーナーでもよく、自分の画風やジャンルがその雑誌に合うのかどうか悩んでいる方からの相談がありますが、直接持ち込みに行って編集部の人に聞くのが一番です。投稿の場合は、落選した場合に落選理由がわからないことが多いので、そうした悩みを持っていても投稿作品のジャンル選択が悪かったせいなのか、絵柄が合わなかったのか、単に自分の力量が足りなかったせいなのか判断できず、結果を次の投稿に生かすことができません。
そして、目指す雑誌の編集者に「確実に」作品に対する批評やアドバイスをもらえるのは大きな利点と言えませんか? 新人賞に受賞して担当がつけば批評や指導を受けることができますが、落選した場合にはそれらは基本的にありません。応募全作品批評や添削を実施している新人賞もありますが、それらの発表や返送にはかなり時間がかかりますし、その内容もおおざっぱなものにならざるをえず、持ち込んだ際に受けられるものとは比べものになりません。
なお、持ち込みを受けたからといって、その編集者が選考でひいきをしてくれるわけではなく、他の郵送での応募作品と同じように評価を下します。もっとも、持ち込み時に良い評価であれば、選考時にも高い得点をつけてくれるはずですし、選考会議でも推してくれるでしょう。ただし、賞に関しては、他の編集部員や編集長、選考委員(漫画家の先生が選考委員を務める新人賞もありますね)の総合的な評価によって決まりますし、大抵の新人賞には受賞枠があり他の投稿作との相対評価になりますので、持ち込みで良い評価だったとしても必ずしも入賞できるわけではありません。
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