【質問と解答】
Q:新人です。同じ雑誌内に自分と年齢もデビューも一緒の作家がいます。その人に嫉妬をしてしまいます。スタートラインが一緒の自分より先に人気が出たりするのがたまらなく悔しく許せないのです。その人の漫画の魅力だったり、人気の出る理由は読んでるとわかるし、人は人、自分は自分でマイペースに頑張りたい、嫉妬してる暇があったらその人のいいところを見習って努力しなきゃいけないことも頭ではわかってるんです。でも、「自分の方が絵が上手いのにどうしてこの人の方が?」とか、「この人の漫画は読みにくいのにどうして自分より?」とか気がつけば相手の粗探しばかりしている、あまりに小さな己がいて、自己嫌悪で消えてしまいたくなります。その同期の作家に限らず、自分より年齢の若い作家や自分の後にデビューしてきた人に対しても同じようなことを思ってしまいます。こういう感情を消したいというか、受け止め方を変えたいです。何か一言でもいいので叱咤して頂けないでしょうか。
A:嫉妬自体は人間が当たり前に持つ感情です。相手への悪口や愚痴や自己弁護などの逃避行動に走りさえしなければ、向上心に結びつきます。あの「漫画の神様」手塚治虫先生ですら若い才能に嫉妬したといいます。手塚先生の凄いところは、漫画界の大御所という地位に甘んずることなく、常に後続の若い才能にライバル心を燃やすチャレンジャーとして、生涯現役であったことです。
さて、質問文を読むと、あなた自身の中ですでに答えは出ているかと思います。後ろ向きの思考は封じ込め、相手の魅力を研究して取り入れるところは取り入れ、自分の作品の良いところは目先の評価に惑わされずに再確認してより伸ばしていきましょう。嫉妬は嫉妬として素直に受け止めて、きっと彼ら彼女らを超えてやるという向上心の原動力としてください。
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