【質問と解答】

Q:この度某少年誌で奨励賞を頂きました。質問なんですが、私は投稿を始めてから二年、八作目で受賞しました。嬉しくてたまらず、漫画仲間の友人に告げたところ、「そんな小さな賞に二年もかけて、それも八作目でようやく受賞してるようじゃこの先プロになる望みは無いよ。今活躍してるプロは漫画を始めてから受賞まで一年もかからなかった人たちばかり。それも、初作品や二、三作目で賞を貰う人がほとんどだ」と聞かされ絶望しました。やはり小さな賞に二年でやっと辿り着いた私のような才能のない者は、プロになれないのでしょうか?

A:ご友人の言葉はどういうシチュエーションで出たのかわかりませんが、もし本気で言ったのだとすればひどいですね。漫画仲間とは思えません。2年かかって奨励賞を受賞したのですから、あなたは歩みは遅くとも確実に進歩していると思われます。小さい賞、奨励賞といえど、意味なく賞を出す編集部はありません。作品を評価し、あなたの将来性に期待しての授賞なのです。確かに創作の世界には早熟な天才型の作家さんもいて、1作目でいきなり大賞や優秀賞受賞し、その作品でいきなり連載獲得という方もいます。しかし、一歩一歩積み重ねて成長していく晩成型(というほど年をとっていないでしょうが)の方もたくさんいます。今回の奨励賞で担当はつきましたか? 2年かけて漫画力の基礎の底上げはできているはずです。これまでの成長は遅々たるものだったかもしれませんが、担当のアドバイスによってコツをつかみ、一気に伸びることも十分ありえます。奨励賞までは2年かかりましたが、上位賞入賞までは1年かからないかもしれません。そこまでくればデビューまであと少しです。デビューから先、レギュラー連載を勝ち取って本当の意味でのプロになるにはまた大きな壁がありますが、それは担当と一緒に乗り越えていってください。


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