【質問と解答】

Q:新人に期待する1本の読み切り作品の執筆時間についての質問への回答として「30〜50Pの作品で2〜3ヵ月」とありましたが、これは原稿執筆時間 （下絵から原稿完成まで）のみではなく、編集者とのプロット・ネームのやり取りまで含みま すか？　私は担当付きでデビューを目指している者ですが、現状４ヵ月に1作のペースです。大体２ヵ月半はプロット・ネームのやり取りで終わり、残りの 1ヵ月半を原稿にあてています。このペースはやはり遅いと思われてるのかと思い質問してみました。ちなみに私は漫画に専念できる状況です。担当さんはリテイクは何度も出しますが、基本的に即レスの方です。

A:30〜50Pの作品で2〜3ヵ月というのはプロットから完成までの期間です。あくまで「期待」なので、実際に実践できている新人はごくまれです。ですが、プロを目指すなら速さも大切なりますので、このペースを目指して欲しいと思います。
　質問の文章では詳細は不明ですが、デビュー直前レベルの力を持っていて、30P前後の作品だとすると、プロットとネームを合わせて１０日〜２週間くらい、ネームの直し１回につき３日、作画に１ヵ月から１ヵ月半というのが目指すペースです。あなたの場合、作画に関してはまずまずのスピードですが、プロットとネームの期間が平均よりもかなり長いです。歴史物や業界ものなど取材や資料の読み込みに時間を要するものならうなずけますが、そうでないならばペースアップする努力をしたほうがいいでしょう。また、リテイクが多いとしたら、担当さんに見てもらってアドバイスをもらえばいいやと、ネームの詰めが甘くなったりしていませんか。ネームを提出する前に読者の立場に立って読み直し、本当にこれでいいのかよく考える習慣をつけるようにしましょう。拙速で提出するより、自分の段階で十分考え抜いて提出するほうが、リテイクの回数を減らし結果的に早く上げることができます。

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