【質問と解答】

Q:漫画家は、幅広い知識や教養が必要不可欠であるとよく聞きますが、やはり4年制大学に進学した方が良いのでしょうか。周囲には、漫画家として一生食べていける保証はどこにもないから、学歴という保険は必要だとアドバイスされます。僕も大学は行きたいと思っています。今、高2なのでもう受験勉強も開始しなければなりません(かなり遅いですが・・・)。プロの編集者からの視点からしますと、実際問題、大学への進学はメリット、デメリットにはどのようなことが挙げられるのでしょうか。

A:4年制大学進学のメリットは、
1)学歴という保険
2)学部、専攻ごとに得られる様々な知識
3)クラブやサークル等を通した、学部や専攻を超えた人的交流や活動によって得られる広範囲の知識や経験
4)社会人には持てない時間とゆとり
このようなところでしょうか。私は特に3)や4)のように、一見無駄とも思える時間や体験が大事だと考えます。雑多な趣味や新しい友人との出会い、遊んだり馬鹿をやったり、そんなことの蓄積が漫画を描く上で発想を豊かにします。もちろん、ゆとりある時間で漫画を描いて投稿したり持ち込みしたりするのも、社会人ではなかなかできないことです。
 一方でデメリットというのは、ご両親が負担することになるであろう学費くらいしか見あたりません。漫画専門学校やアシスタント、就職という道もそれぞれ別のメリットがありますが、それらのメリットを得られないことがデメリットとはいえないでしょう。


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