【質問と解答】

Q:私は、新人賞でデビューして連載に向けて打ち合わせをしている新人です。新人賞の選考では、構成と絵が評価されたとのことでした。担当さんにはどう切り出したら良いか分からず、まだ話してないのですが、私は作画だけ担当する漫画家になりたいと考えています(受賞作は原作作画共に自分でしました)。話を考えることやネームを作ることが、嫌いとか苦手と思ってないですが、作画に集中して人より先に新しい事をとりいれたいし、他の人の感性を漫画にとりいれることにとても魅力を感じるからです。そこでお聞きしたいのですが、原作と作画を分けた漫画は、どのような流れで連載が決まるのでしょうか? 特に知りたいのは、ジャンプで連載されている『バクマン』のように、著名な人同士でコンビを組むケースではなくプロの原作者と新人がコンビを組むようなケースです。連載の実績のない新人は、どのように作画者に選ばれるのでしょうか?

A:3つのケースが考えられます。ひとつは絵が飛び抜けて上手く、編集部としても早く連載を持たせたいが、ストーリーやコンテが自分ではなかなか作れない場合。もっとも、このケースはイラストレーター出身の作家に多く見られますが、新人では少ないです。次に、原作が先にありきの企画で、原作者のほうが色が染まっていない新人の作画でやりたいと申し入れてきた場合、もしくは編集部サイドですぐに組ませられるベテラン作家を調達できなかった場合です。最後に、編集部主導の企画連載の場合です。例えば、ノンフィクションやドラマやゲームとのタイアップ企画などですね。この場合は、原作者のほうも著名な方ではなく、若手の原作者やシナリオライターだったりします。3つのケースのうち、1番目のケースは最初から作画者が決まっているわけですが、あとの2つはコンペで決まります。原作に対して、何人かの候補の作家にキャラクターデザイン、ネーム、イメージボードを提出して貰い、そこで選考します。


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