【質問と解答】

Q:月刊の少年誌でアシスタント募集を見つけました。私はアシスタント未経験なのですが、その先生は、初心者歓迎で年齢性別不問らしく、応募してみようと思っています。そこの雑誌は採用者のみ連絡をいただけるそうです。そこで気になったのですが、応募してからどれくらい連絡を待てばよいのでしょうか？　現在私は社会人で仕事をしていて、もしアシスタントさせていただけるとなれば、会社を辞める覚悟もしており、すでに何点かのカットを描きあげたので近々応募する旨をすでに会社には伝えてあります。ただ、会社のほうからもどれくらい返事を待てばよいか教えてほしいと言われており、一応１ヵ月待ってほしい、と伝えてあります。ちなみにその先生は来月の号から新連載をスタートするみたいで、もう新作を描きはじめているようなのですが、そうなるともし採用していただける場合は、すぐに連絡が来るものでしょうか？　また、１ヵ月待って連絡が来なければあきらめるべきでしょうか？　新連載を始めてるということは、今先生のほうもバタバタしている最中だから連絡くるのももっと遅くなったりするのか、とかも考えたのですが、アシスタントの採連絡は先生の状況によって返事がまちまちになるものでしょうか？　それとも大体１ヵ月以内には、とか決まってるものなのでしょうか？

A:アシスタント応募の返事は１〜２週間以内です。ただし、これは書類審査だけなので、この後面接して仮採用するか否か決まります。面接は早くて書類審査後すぐ、遅くて１ヵ月後になります。この差はスタジオの規模と仕事の状況次第によるものです。大きなスタジオでは先生の仕事のペースが安定しているので審査の時間はやりくりできますし、仮に先生が審査できなくてもチーフアシスタントが審査するので結果は比較的早いです。一般的な規模の仕事場では作画作業に入ると面接の時間を取る余裕がなくなるので、月刊誌連載の先生だと運が悪いと１ヵ月近く後になってしまいます。なお、この面接時にいきなり仕事場に連れて行って作業させながら人柄を見るという先生もいます。

　面接で仮採用されると、試用期間として１〜２回の締め切り期間アシスタントに来て貰って、お互い異存がなければ本採用になります。これは長時間同じ部屋で一緒に仕事をするわけですから、人間的に相性が合わないと（先生だけではなく他のスタッフとも）やっていけないからです。試用期間の結果、先生から不採用を告げられることもあれば、応募した側のほうから２〜３日で音を上げて辞退する場合もあります。

　一応言っておきますが、アシスタントとして採用されても、それで将来も食っていけるとか、漫画家になれるとか保証するものではありません。初心者歓迎ということは、即戦力を期待してではなく育てるつもりの先生でしょうが、それでも半年見て成長が見られなければ見限るでしょう。会社を辞めるという覚悟は結構ですが、それを重荷に感じさせてしまうとどの先生であっても採用を見合わせてしまうと思います。あったばかりの人間の将来に責任など誰も持てませんから。面接までこぎつけたら、そのあたりのことを考えて臨んだほうがいいでしょう。

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