【質問と解答】

Q:2008年7月15日の質問で『未発表の作品』のボーダーラインについてありましたが、要するに「作者が、どこからかお金をもらってネット上や雑誌等に掲載した作品は、他の出版社等に投稿できない。」ということでしょうか？　個人の無料ブログへの掲載が問題ないということはミクシィのような無料SNSなどへの掲載も問題ないということですか？　私は自分のブログやミクシィに投稿予定原稿を投稿前に一部載せたりしていま したが、問題なかったのでしょうか。著作権の問題がネットをみているとあちこちで話題になっていて、プロを目指 して漫画を描くことが怖くなってきます。

A:ご質問の内容ですが、これは著作権の問題ではありません。単なる新人賞の投稿規定の問題です。ですから何もおびえる必要はありません。募集要項で『未発表の作品』と規定してあるわけですから、原稿料や印税をもらって雑誌やネットに掲載（発表）した作品は当然該当しないでしょう？　個人ブログや無料SNS等への掲載も厳密に言えば「未発表」とは言えませんが、ここまで日常生活がネットに密着している現在、そこまで厳格に規定を適用する編集部はないだろうという話です。投稿前に家族や友達の意見を聞く行為の延長上だと考えられますから。なお、新人賞投稿ではなく、持ち込みであれば『未発表の作品』でなくともかまいません。持ち込みには新人賞のような審査対象に関する規定はありませんので。それに、原稿料をもらっていても、出版権を委譲するような特別な契約書を取り交わしていない限り、改めて他誌に掲載したり他社から出す単行本に収録といったことは可能です。ただし、掲載から年数が浅い場合は、特に契約を結んでいなくても前の掲載先の許可を得るのが常識ですので、持ち込みの際に作品の掲載誌、掲載サイトにについては話しておいてください。他誌の新人賞で入賞して賞金をもらった場合も同様です。

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