【質問と解答】
Q:アシスタントについて質問です。
1)漫画アシはベタ、トーン、集中線などが大半の仕事で、背景などはベテランの アシスタントさんが描くのだと聞きましたが本当なのですか?
2)背景まで描けるプロアシとベタ、トーンくらいしかこなせない新人とでは給与が違うようですが、新人の場合は平均どの程度なのでしょうか。8000円位 だとも聞いた気がするのですが……。
3)漫画アシは日給の様ですが、それは一日何時間働いても変わらないのでしょうか? 漫画制作という特殊な性質上、きっちり決めるのは難しいと思うのですが、勤務日数につきいくら、で支払われるのですか? 給与をその日払いで渡されるのか定期的に締め切って振り込まれたり渡されたりするのか、その辺も気になります。これらはアシスタント先によって違うものなんでしょうか?
A:1)仕事場とあなたの技術にもよりますが、一般的には新人の場合はベタ、トーン、集中線といった、いわゆる仕上げ作業が中心となります。背景に関しては、先生や先輩アシスタントの指導を受けながら、バンクというストック用の背景をトレースで描くところから始めます。先生の生原稿にいきなり背景を入れさせてもらえるのは、技量が認められてからになります。
2)新人で日給8000円は高いほうです。レギュラーでそのくらいの仕事場もあります。また、新人と言っても技量はピンキリなので、同じ仕事場でも差がつくことがあります。例えば、自分では集中線が描けると思っていてもプロの現場ではまったく通用しないことがよくあります。そういう人だと、最初のうちは仕事に来てほぼ練習に時間を費やすことになります。その場合は、試用期間として交通費プラス食費に毛が生えた程度の金額ということもあります。
3)アシスタントには「レギュラー」と「ヘルプ」の2種類があり、給与システムも異なります。
レギュラーは、専属アシスタントもしくは定期的に通うアシスタントを指します。週刊連載をしている先生のスタジオだと大抵は、アシスタントを専属で抱え、口座振り込みの月給制をとっています。会社組織にしているスタジオだと、アシスタントは社員と言うことになり、社会保険も完備しているところさえあります。月刊誌の連載だと基本的に、専属ではないものの毎回の執筆時に定期的に通うというシステムをとります。期間が重ならない限り、仕事の掛け持ちも可能です。この場合は日給なのですが、仕事場によって日払いであったり、一回の仕事の最終日にまとめての支払いだったりします。毎日通いの仕事場では前者が多く、泊まり込みになる仕事場では後者になりますね。いずれにせよ日給の場合は現金の手渡しになります。
ヘルプというのは臨時のアシスタントを指します。締め切り間際に人手が足りなくて応援を頼まれるケースです。これも日給制になります。
勤務時間については、始業時間と終業時間がきっちり決まっている仕事場もあれば、先生次第で毎日変わる仕事場もあります。日給についても就業時間が短かろうが長かろうが一律の仕事場もあれば、基本就業時間を決めて残業代を支払う仕事場もあります。アシスタントの面接時に確認しておきましょう。
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