【質問と解答】
Q:1)現在ネームを描いていて、表紙(タイトル)を4ページに入れようと思っているのですが、4ページ目では遅すぎるでしょうか? 編集や読者は違和感を感じるでしょうか? 全ペー ジ数(20ページ)から考えて僕も遅いかなとは思うのですが、ギリギリセーフな気もします。
2)今描いている作品から、ペン入れまでをアナログ、仕上げをデジタル、というふうにしようと思っています。そこで疑問が浮かんできました。デジタルで入稿する場合もB4の原稿用紙に描かなければいけないのでしょうか? データで渡すのならばA4やその他のサイズで描いても問題ないような気がします。
A:1)プロの連載作品だと20P程度の作品で4P目扉というのがまれになくはありませんが、投稿用の読み切り作品では20P作品ならば、1P目扉が基本で、2P目扉が許容範囲です。理由は2008年8月29日の質問の回答をご覧ください。
2)元々、雑誌用の原稿をB4サイズで描くようになったのは、B5判の雑誌に印 刷するときに約83%に縮小されることで画面が引き締まり、線に多少粗があっても目立たず、きれいに見えるからでした。デジタル原稿においても、ペン入れまでアナログ作業ならば同じ理由でB4サイズの原稿に描きます。ただ、作成データは印刷原寸で作成したほうが望ましいのではないかと私個人は思います。実際、同人誌用だとデジタル原稿データは印刷原寸で作成するのが基本です。これは、サイズを変換することでトーンにモアレが出るからです。フルデジタル環境で原稿作成する方も増えてきているので、いずれは印刷原寸入稿が商業誌においても主流になるかもしれません。もっとも、現時点においては商業誌の連載作品のほとんどはB4サイズで作成されています。製版所や印刷所で「B4判→B5判」「B4判→B6判」「B4判→新書判」のリサイズでモアレが出ないようにする現場の技術が確立されていますので、画面や線が引き締まるという利点のほうを取っているわけです(それでもモアレが出てしまうことがたまにありますが)。ですから、今はデジタル投稿についてのサイズに言及がない限り、アナログ原稿の投稿規定に準拠してB4サイズで原稿を作成してください。自分の勝手な判断で投稿規定に反すれば、審査対象外として問答無用で落選となることもあります。
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