【質問と解答】
Q:漫画雑誌の新人と連載予備軍の数は雑誌の人気・売れ行きと比例するのでしょうか。
雑誌はコンビニ売りの雑誌から、本屋で注文しないと手に入らないようなマイナー誌まで色々ありますが、もちろん目指すはメジャー誌(集英社・小学館等)でのデビューです。でも、共に漫画家を目指している友人が「とにかく誌面にでられなきゃ話にならない、メジャー誌の予備軍で何年も埋もれるよりマイナー社のマイナー誌でデビューするが吉」と言います。やってみてダメならそれもアリかなとは思うのですが、そこでふと気になりました。以前はよく「今月は320の応募の中から努力賞1本!」って感じの発表誌が多かったのですが、最近は応募数の発表を見ない気がします。と、いうことは友人のように考える人も、もちろんたくさんいる、つまりメジャー誌ほど投稿数が多くないということでしょうか? どこに投稿しようが実力があればどこに応募しても芽が出るし、なければマイナー誌でもダメ。ということだと思うのですが、どうなんでしょうか?
A:雑誌の新人と連載予備軍の数は編集部の投稿者・新人集めの努力と工夫にもよるので、完全に雑誌の部数に比例するわけではありませんが、基本的にはメジャー誌のほうが歴史も知名度がありますから投稿者数も多く、新人や連載予備軍も多く抱えています。週刊少年誌だと連載までに5年、6年かかるケースもよくあります。それで人気が出なければ3ヵ月(いわゆる10週打ち切り)や半年(単行本2冊分)で連載終了となるので、厳しい世界ではあります。それでも連載に至る人は幸運で、雑誌を彩る連載陣の影には担当とネームのやりとりをしながら10年経って漫画家を諦めるかマイナー誌に投稿先を変えてやり直す人は数多くいるわけです。一方で、メジャー誌で連載できれば作家としての認知度はマイナー誌とは比べものにならないくらい上がりますし、単行本の初版部数も大幅に違ってきます。狭き門ではありますが、まずはメジャー誌に一度は持ち込んで感触を探ってみるのがいいでしょう。現状で無理目そうでしたら、改めてマイナー誌を考えてみてはいかがでしょうか。マイナー誌で頭角を現してメジャー誌から声がかかる例もたくさんあり、そちらのほうが早道の場合もあります。ただ、雑誌選びの上でメジャー、マイナーや部数だけではなく、自分の作品、自分の方向性が雑誌のカラーに合っているかどうかをよく考えましょう。メジャー誌だからという理由だけで、自分に合わない雑誌を選んで無理にカラーに合わせても伸びませんし、創作へのモチベーションが減退して担当への不満を抱えたまま潰れてしまうということもありますから。
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