【質問と解答】

Q:よく、最近の新人漫画家さんはブログを立ち上げていますけど、ブログをやっていたほうが人気が出るんでしょうか。少女漫画ではブログ効果とかよく聞きますが、少年漫画もそうなんでしょうか。




A:確かにブログやツイッターで生のコメントを発信することで、読者が作者を身近に感じ親しみを抱くという効果はあります。こまめな更新で作品に関連した詳細な情報をフォローすることも、雑誌の公式サイトではなかなかできないことです。読者からの書き込みができる形式のブログだと、作者とファンの交流の場ともなります。つまり、ファンクラブに準じた役割をブログは担っているわけです。
 しかし一方で、簡単に更新ができるブログはその場の勢いに任せた感情的な発言も容易にしてしまうので、炎上したり名誉毀損に問われたりというトラブルを招いたりすることもあります。プロの漫画家ともなればもはや一個人ではなく、その発言に知名度に応じた影響力があることを自覚し、責任を持たなければなりません。軽々な発言をすると作品まで色眼鏡で見られてしまうこともあります。
 また、ブログの中で私的な写真をアップしたり近況めいた文章を公開していれば、自分のプライベートな情報を知らず知らずのうちに流出しているリスクがあることを意識しておきましょう。例えば自宅近辺の写真をアップしたりしていると、住所が特定される危険性があります。それに、週刊連載をしたり複数の連載を持ったりして仕事量が増えてくると、ブログの更新自体が負担になってくることもあります。
 情報発信やファンとの交流をしていく手段の一つとして魅力的なものではありますが、メリットとデメリットを考慮した上でブログを立ち上げるかどうかを決めてください。そして、ブログに書き込む際には、アップする前に少し時間をおいて、自分の名前で発信するのに適切な内容かどうかをもう一度検討してからにしましょう。


その他のご質問は、フォームからお願いします。