【質問と解答】

Q:昨年の夏ごろ担当編集者が変わりました。その時から思っていたのですが、前の担当の方と違うなと。ほかの編集部の事情は知らないし、漫画家としての経験も浅い為に他の編集者の方を知っているわけではありません。なので良くわからないのですが、現担当さんとの対応に精神的に参っています。現担当さんはいろいろ言ってくれる人で、送られてくる資料に同封のメモや手紙にも注意点をぎっしり書いてあります。
 ですが、電話口で担当さんの助言を口を挟まず聞いていると、「ちゃんと聞いているの?」「ちゃんと練習してる?」「なんで答られないと」と詰問調になってきます。もちろん練習しているし、ちゃんと話も聞いているのに、練習していないとか話を聞いていないとか怒ったように言われるので、ショックです。さらにそれに答えれば「言い訳だよね」などと言われ、もうどのように返答すればいいかわからなくなります。人気作家にはおそらくこのような態度はとらないでしょうし、要は私が作家としてダメだからこんな対応をされるのではないかと思ってしまいます。そのことも思い切って聞いてみたことがあるのですが、「本当にダメなら何も言わない。黙って切り捨てればイイだけだから。言うのは悪いところを直してほしいからだから、プラス思考で受け取って。逆に言われなくなったらおしまいだよ。」と言います。
 それで私も頑張っていたのですが、先月はネームまで行っていたものをプロットからやり直しと差し戻されました。仕事として受けたもので、締め切りも間に合わなくなってずらしてもらいましたが、初めての出来事でショックでした。それから、プロットをどんどん出すのですが駄目出しが続き、今週はすぐ返事がもらえず、こちらから電話しても「まだ読んでいない。」と言われます。声の調子も険悪で自分からは電話しないほうがいい雰囲気で、今までの流れから言うともう見込みが無くなって切られたのではないかと思っているのですが‥‥。このままプロットを出し続けるべきか、見捨てられたのか、判断に迷っています。




A:今の担当さんは、おそらく編集者としては仕事熱心で優秀なのだろうと思いますが、あなたとは相性が悪かったようですね。私の周りにもこういうタイプの編集者はいますが、ガシガシとたたみかけて枠にはめていく、ある種体育会系的なノリの指導を行います。そうして叩かれて伸びるタイプの作家さんもいますが、繊細だったりプライドが高いタイプの方とは非常に相性が悪く、心が折れたり人間関係が決裂することもままあります。
 プロットの返事がこない件については、あなたが危惧するように見放された可能性があります。メモや手紙にまめに注意点を書いてくるような熱心な方なら、どんなに忙しくてもなんらかの回答をしてくると思いますから。とにかく、メールで返事を促しても1週間以上返事がなければ、見放されたのかそうでないのかはっきりさせる必要があります。電話しづらいかもしれませんが、そのままフェードアウトするくらいなら決裂覚悟で担当さんを問い詰めるくらいできるのではないでしょうか。その結果、決裂が決定的になったら担当変更を願い出るか他誌への営業を始めるか決めてください。また、前の担当さんが未だ同じ編集部にいれば、現担当さんと対決する前に相談してみるのもいいかもしれません。


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