【質問と解答】

Q:近いうちに初めての持ち込みを考えております。投稿は未経験です。地方の為、せっかくなので、なるべく多くのところに見て頂きたいと思い、一日に同じ出版社に2誌と、別の出版社1誌に持ち込みたいと思います。
 今回持ち込みの参考にと思いネットで色々なサイトを調べていたら、あるところでこのようなアドバイスが目に留まりました。「持ち込んだ際、相手に『賞にまわしますか?』と言われたら、その原稿には可能性が無いと言われていると思ったほうが良いです。そこで『はい』と返事してしまったら、原稿を預けてしまう事になり、他の出版社に行けなくなるので断ったほうが良い」と書かれていました。ですが、こちらのサイトを拝見すると、そうした場合は前向きな考え方になっています。もし自分がこのように言われた場合どうしたら良いでしょうか。




A:持ち込みに行って、原稿を預かりたいとか描き直し持ってきてほしいとかいう言葉が何もなく、お疲れ様でしたの一言で見送られた場合はまったく見込みがないと考えてください。問題は「賞にまわしますか?」と言われた場合ですが、その台詞だけを取り出すと、儀礼的に言っているだけなのか、ぜひそうしてほしいという要望を込めて言っているのかわかりませんよね? つまりはそういうことで、何も言われない場合よりは可能性はあるのですが、それ以上は対応した編集者の態度や口調、前後の会話から総合的に判断してください。中には、自分の評価はさほどではないが、ほかの編集部員には評価する人がいそうだなという感じで新人賞への応募を勧める場合もあります。判断に迷うようでしたら、「受賞の可能性はありますか?」と突っ込んで聞いてみてもいいでしょう。遠慮する必要はありません。本音を答えてくれるかどうかはわかりませんが、その答え方で感触はつかめるでしょう。なお、編集者にも性格の違いがあるので、強引に原稿を預かろうとする編集者が必ずしもそうしない編集者よりあなたを評価しているとは限りません。
 ともあれ、せっかく持ち込みのために上京するだからなるべく多くの編集部で見てもらいたいという気持ちが強くあるのでしたら、仮に感触がよくて原稿を預かりますと言われても、もう少し手を入れてから後で送りますからと上手く返してほかに回るのも手ではないでしょうか。まあ、編集者の立場からすると推奨したくはないのですが(笑)。

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