【質問と解答】
Q:担当と雑誌を代えようか真剣に悩んでいます。新人賞の受賞後担当がつき、掲載狙いのネームを切り始めて1年と少しになりますが、担当と合わず悩んでいます。
何を言っても即却下され自分の案をゴリ押し、言うとおりに描かないとOKをもらえないのでこちらが折れる──いつもそんな感じです。連絡はポツポツ取り合うのではなく頻繁に行います。始めの頃は嬉しかったのですが、読み切り30pを改編に改編を重ねる毎日で、文字ばかりが増えてしまい、自分では1ページも読みたくありません。
怒りでエンピツを持つ手を震わせながらプロット、ネームを描いています。ペンはまだ1作も入れていません。私が担当の頭にあるイメージを探っているような感覚さえあります。朝と晩で言っていることが矛盾している時もあります。ネームの段階で演出まで手を入れる時もあれば、台詞の一字一句まで手を入れる時もあります(というか全ページそうなのですが)。言った通りやれと言ったその後、作者の声が足りないと言われたりします。私は文学を専攻し勉強してきて、そこそこ自信もあります。担当も新人ですが歳が10も離れているので、「それはおかしい」と言いづらい状況です。
あこがれなので代えたくない雑誌であり、そこそこの期間相手をして貰って1作も描かないで去るのは申し訳ない気持ちでいますが、この担当と作品を作る未来が全く想像できないでいます。
A:質問の形になっていないので、何をお答えしたらいいのかわかりませんが、今の担当と手を切りたいというだけであれば雑誌を変えるのが一番簡単です。編集部に対して申し訳なく思う気持ちは美しいですが、今のままで良い作品が創れるとも思えません。ただ、あなたのプロットやネームに駄目出しが出るのには理由がないことなのでしょうか? 理由もわからず、あるいは理由を述べられても納得できないまま修正しているとすれば、あなたのほうにも問題があります。
雑誌を変えるくらいの覚悟があるのでしたら、駄目元で一度担当さんととことん意見を戦わせてみてはいかがでしょうか。何も喧嘩腰になれと言っているわけではありません。互いの考えを相手に伝える努力をしてください、ということです。担当さんのほうもネームの改稿の方針をあなたが納得して受け入れていると思い込んでいるのかもしれませんし、あなたのほうも自分の描きたい内容を担当さんに伝えきれていないのかもしれません。合う合わないは互いが互いを理解しようと努力をしないと本当のところはわかりません。どちらかが一方的に我慢するというのは理解にはつながりませんし、今のあなたのようにどこかの時点で破綻してしまいます。まずは作品に対する方針をとことん話し合い、それでも合意に至らなければ最終結論を出していいでしょう。