【質問と解答】
Q:私は28歳で、漫画家を目指して8年目になります。昔2回程、少年誌で小さな賞を獲って、担当も付いたことがありました。しかし、担当が異動になり、新しい担当が付いたのものの上手くいかず、私自ら担当から離れていきました。それからも漫画を描いて投稿し続けましたが、いつも最終選考か選外でした。今は、去年青年誌に持ち込みに行った時に付いてくださった仮担当と新人賞を目指して打ち合わせをしています。
この前、仮担当と打ち合わせしながら作った漫画を新人賞に投稿したんですが、2次選考で落ちたと連絡がありました。この8年間で15作くらいの漫画を完成させ投稿してきましたが、デビューどころか、最近では受賞すら出来ません。
やはり才能がないのでしょうか? 私は漫画家になりたいです。漫画を描くことが何より大好きです。しかしいつまで経っても、編集者と打ち合わせして漫画を仕上げても受賞すら出来ない‥‥。もう、諦めた方がいいのでしょうか? 仮担当と打ち合わせして仕上げた漫画はまだ1作で、仮担当からは「まだ1作しか投稿してないし、数を重ねることが大事」と言われました。しかし、年齢を考えたら、そんな悠長なことしてて大丈夫なのか不安です。
A:担当について一緒にやっていきましょうという編集者がいるからには、漫画の才能が全くないということはないと思います。ですが、8年やってきてこれといった賞も獲れていないからには、正しい努力ができているか見直す必要があります。経験の積み重ねが大事とはいえ、ただ漫然と作品の数と歳月を重ねても成長はできません。まず、自分には武器はあるか、あるとすればそれは何かを把握し、それを最大限行かせるような作品作りをすべきです。もう一点は受賞に至らない最大の欠点を把握し、克服するための重点的な研究と練習をすることです。絵柄が問題ならば変えるべく努力すること、画力がないならデッサンを含めた基本練習を徹底的にやること、題材や舞台が物足りないなら雑誌の読者の嗜好と世間の流行を研究しフックのある要素を盛り込むべく題材を練ること、構成力に難があるなら脚本術を勉強すること等々、1か月間なり3か月間なり期間を区切って徹底的に目的を定めて変わるための努力を積み重ねた上で作品作りに挑みましょう。