【質問と解答】

Q:原稿の仕上げについての質問です。

1)スクリーントーンの質はメーカーによってどんな違いがありますか? 今使っている1番安いトーンは、時間が経つとオレンジ色などに変色したり、大きく貼った箇所ですら剥がれてしまいます。

2)原稿のコピーなのですが、トーンが剥がれたり原稿が汚れるので透明のメンディングテープや修正液をいっぱい使ったところ、コピー原稿が汚くてビックリしました。テープを重ねないようにしたり、修正液のでこぼこができないように気をつけていたのですが。テープをしっかり貼り付けても、たまに印刷で出てしまいます。埃もテープにくっついてしまうので、あまりテープを使わない方が良いのでしょうか? あと水色のえんぴつもたまに印刷に出ていたので、これもあまり使わないほうが良いですか?




A:1)このサイトでは具体的なメーカー名を挙げて評価することはできないのですが、メーカーによってスクリーントーンの質の差はあって、確かにあなたが質問で記した事例は作家さんから聞いたことがあります。漫画画材についての情報交換サイトや掲示板を調べてみるといいでしょう。

2)原稿にメンディングテープを多用すると、テープ影が印刷に残ったりします。製版所や印刷所では原稿をスキャンする際にそれらの影がなるべく出ないよう調整してくれるのですが、多用されるとどうしても消しきれません。多少高くても剥がれにくいスクリーントーンを使い、小さい人物カットの目の中や唇、髪の毛の先など剥がれたり引っかかってとれやすい箇所のみメンディングテープを小さく切って押さえるように貼りましょう。ホワイトについては、コピー機だと影が出て汚いですが、印刷だと仮にスキャン時に影が出ても消せるので大抵は大丈夫です。まあ、原稿執筆時に原稿用紙をなるべく汚さないに越したことはありません。また、青や水色の鉛筆は基本的には出ないので指定に使いますが、スキャン時に薄いトーンや細い線を取り込もうとすると、青や水色であっても濃く書かれていれば拾ってしまいます。昔より漫画の線が細くなりトーンが多様化すると同時に、それに合わせてスキャン性能がよくなったためです。白地部分なら取り込んでも製版所や印刷所で消してもらえるのですが、トーンの下や描き込みの細かいところだとそれもできません。ですから、コマの中は青や水色の指定であっても濃く書かないことです。トーンナンバーの指定などをはっきり読みとれるようにしたければ、コマの中の範囲指定は薄く指示して欄外に線を引っ張り、そこに指示を書くようにするといいでしょう。白地の欄外であれば濃く書いてスキャンで取り込まれても消すことが出来ます。