【質問と解答】

Q:29歳、漫画家志望でやってきた者です。この道を志望して今年で5年、雑誌・担当さんは2回ほど変わり、現在見ていただいている方で3人目になります。年齢的にも実績が伴わなければ厳しい歳に差し掛かってきており(掲載歴はありますが、連載コンペは一度も通ったことがありません)、自身の精神の弱さも自覚したため(漫画に対する熱意や覚悟が足りないと、企画を出していく中で痛感しました)、そろそろ別の道を行くことを検討しなくてはならない、と最近考え始めました。しかし、それを現在の担当さんに切り出していいものかで迷っています。
 今の担当さんとの関係は、良好というわけでもなく、向こうからの連絡が段々遅くなってきており、作品を見ては貰えるものの、何度も連絡をしないと返事を貰えないといった状況です。しかし、連載コンペに向けて作品作りをしている途中でもあります。連載コンペに出すには作品を3話分書き上げないといけないのですが、現在OKをいただけたのは1話目のみで、残りはまだ出来ておりません。金銭の発生しないやりとりとはいえ、相手のお時間を頂き進めてきたものを途中で放棄してもいいのかという思いと、今の落ち込んだ精神状態で面白いネームが描けるのかという気持ちが同時に沸き、どうすればいいのか考えが巡るばかりです。現在の担当さんとのやり取り歴が短いというのも、迷っている一要素です。その方とは今年1月から作品を見ていただいており、一緒に企画を作り上げて提出したことは一度もありません。最終的に決断しなければいけないのは自分自身とは思うのですが、編集の方視点のご意見を頂きたいと思い、書かせて頂きました。




A:もし、あなたの中で既に漫画への思いを断ち切ることができているのであれば、担当編集者のことは気にせず、別の道を歩んでください。あなたの未来はあなたのものですから。ですが、思いを残しているのであれば、最後に一作、自分のすべてを注ぎ込んだネームを連載コンペに提出してはいかがでしょうか。それは何も今進めているネームでなくても構いません。このネームが通らないなら漫画家は諦められる、それだけの覚悟を込めたネームを自分に課す最後のチャンスとしましょう。