【質問と解答】
Q:投稿か持ち込みか悩んでいます。
某雑誌に持ち込みをして「その絵柄なら少女マンガじゃないですか?」と他誌を進められ、そちらに再持ち込みしたところ、「これはうちですね」と見た方がそのまま担当になってくださいました。しかし、他誌で連載経験があったので、持ち込んだ作品は新人賞には出してもらえず、宙ぶらりんになりました。しかも、出す企画、出す企画通らず、(そして返信もなく)三週間に一回は新作企画を出していたのですが、メールはおろか電話もいただけず、こちらから電話してもつかまらない状態でした。そして没の理由はいつも「ちょっと大人っぽいかな」で終了でした。「絵もいいし雰囲気もいいんだけどね〜、大人っぽいんだよね〜」と。散々待たされて、いつも「大人っぽい」が理由。ほかに没理由はなし。そして半年以上たった頃、「新人賞に出して別の編集の意見を聞いたほうがいいかもね」と突然メールが来ました。もうデビューしているから賞には出さないとか、さっきまで連載の話をしていたのにどういうことなんだ、と呆然としました。
もうこの編集さんとはよい作品ができないと思ったので、他誌に営業したいと思うのですが、そこで投稿にするか持ち込みにするか迷っています。持ち込みのほうが話は早いと思うのですが、今回のように電話に出て対応したからそのまま担当がつく、「私の漫画とは趣味が合わないけど仕事だし、一応担当にはなるよ。」というふうに担当がつくのが不安です。トラウマになっています。それなら投稿で私の作風を気に入ってくれた人についてもらいたいと思うのですが、投稿だとちゃんと読んでもらえているのか、時間がかかるのではないかと不安です。投稿先として考えているのは、3〜4年前にたまたま代原で載せてもらったことのある出版社を考えています(ただし当時の担当さんとは音信不通です。名前も覚えていません)。どちらのほうがいいのでしょうか? 新人賞ではなく「作家募集」の枠で投稿しようと思うのですが。年齢は20代後半です。どうかアドバイスをお願いします。
A:以前にこのコーナーの回答の中で、持ち込みと投稿のメリットとデメリットについて語ったことがあるのですが、持ち込みの一番不運なパターンに当たってしまいましたね。質問文の内容を読むに、もっと早くにその担当さんに見切りを付けてもよかったと思います。しかし、もはや過ぎた話ですから気持ちを切り替えていきましょう。さて、結論から言うと、投稿者ではなく作家としての扱いを求めるなら、トラウマはあるでしょうが持ち込みのほうがいいと考えます。その雑誌での連載の可能性や、可能性があるとしたらそれに向けてのビジョンといった、実際の掲載に向けての話は持ち込みでしか出来ないからです。ただ、前回の轍を踏まないよう、持ち込みを受けた編集者の発言や態度から意欲を見定めるようにしてください。積極的にあなたを担当したいという意欲が見られないときには、原稿や掲載作のコピーか刷り出しを預けて編集長に読んで貰った上で担当希望者を募ってもらうよう頼んでみてはいかがでしょうか。投稿者段階の方ではなくプロ作家としての営業であれば、そういったやり方も可能です。そこで、編集長から(持ち込みを受けた編集者経由の連絡になるでしょうが)色よい返事をもらえなかった時は、その雑誌では連載の見込みがないとあきらめもつきます。その時はまた別の編集部に営業をしてください。