【質問と解答】

Q:小学生でも漫画は投稿してもよいのかという質問に対して、良いですが小学生だからといって評価が甘くなるわけではないですよ、という回答を目にしました。小学生とかは置いといたとして「将来性」という事で若い方が年齢の高い方より優先されることはないのでしょうか? 例えば25歳の人が5点の作品を、15歳の人がそれより少し劣った4点の作品を投稿していて、どちらを受賞させするか迷っていたとしたら、どちらが選ばれるでしょうか。「将来性」というのは審査に含まれていますか? またそれはどのような事を指すのでしょうか?




A:新人賞の審査において「将来性」というのは大きな要素です。漫画雑誌の新人賞の目的は新聞社や自治体が主催する漫画賞とは異なり、単に応募してきた作品の優劣を評価することではなく、次代の雑誌の戦力を発掘することにあります。従って、そつなくまとまってはいるけれど特筆する個性が感じられず絵も固まってしまっているという作品より、荒削りでストーリーにも粗があるけれどキャラやエピソードの作り方が斬新で会話にセンスを感じられる作品のほうが将来性があるとして評価が高くなります。つまり、前者の作者は伸び止まりしている、後者の作者はまだまだ未完成だがこれからの伸び目があるという「将来性」が期待されるわけです。年齢もまた、将来性の重要な一要素です。ただし、絵柄や、キャラクター、ストーリー、演出等も含めた将来性要素のなかの一つでしかないのもまた事実です。もちろん他のすべての要素が同じレベルの作品であれば年齢の若い方のほうにより将来性を期待しますが、実際に新人賞の審査でそういうケースがあれば同時受賞ということになるでしょうね。