【質問と解答】

Q:高校二年生です。将来は看護師になるか、キャラクターデザイナーなどの仕事に就きたいと思っています。成績が悪いこともあり、進路を看護師から漫画家などの方面に変えようかなと悩んでいるところです。けど、自分は本当の本当に初心者で、絵が特別うまいわけでもないので、今は好きなアニメの模写をしています。そこで質問です。売れている漫画家さんはどのようにして今の状態に行き着いたのか、また、高校でやっておくべきこと、鍛えておくべきスキル、描いた絵などをどこにどのような方法で投稿すれば良いのか、最初の方にどのように生計を立てていたか、今の仕事で食べて行けるようになるまでどのような過程を経たか、今の仕事で食べて行けてるのか、その他の情報を教えていただけると幸いです。


A:正直なところ、漫画家になりたい、イラストレーターになりたい、キャラクターデザインをやりたいというような職業や仕事に憧れて「なってみたい、やってみたい」という感覚では決してそれらを職にすることはできません。絵を描くことが好きだから話を考えることが楽しいから、それらを得意とするようになり、結果的にプロなっていたというものです。ですから、会社員や公務員のように職への決まった道筋があるわけではありません。専門学校に行くのもアシスタントをやるのも同人活動をするのも、様々な選択の一つでしかなく正解は個人個人の資質と性格によって異なります。ひとつ言えることがあるとすれば、その時々に「これをやりたい!」という衝動に衝き動かされた選択が未来につながるということです。そういう衝動を持たない人はどんなに絵がうまくてもその道のプロにはなれませんし、なりません。一方で、プロになって世間的な基準で成功するか、あるいは生計を立てられるかどうかは、才能と努力と運次第です。ですが、そうしてプロになった人は仮に成功しなくても、あの時ああすればこうすればと思うことはあっても、その道を選んだこと自体は悔やむことはないでしょう。それは自身の内から涌き上がる衝動に衝き動かされた結果であり、「そうするしかなかった」のですから。あなたに、絵を描きたい、それをみんなに見てもらいたいという衝動があるなら、まずはPixivやニコニコ静画などのイラスト投稿サイトに投稿して自分の絵がどこまでの評価を得られるものか測ってみるところから始めてはいかがでしょうか。また、そこまでの衝動を持ち得ないと自覚するのであれば、あなたの漫画家やキャラクターデザイナー(キャラクターデザインだけで食っている人間はほぼいないと思いますが)への憧れは幼児が抱く将来の夢と同じレベルであり、高校2年生が持つべき将来設計ではありません。堅実に学校に通い看護師を目指すべきでしょう。