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【質問と解答】
Q:デビュー2年目の新人です。現在隔月誌で、年に2回ほど読み切りを掲載させてもらっています。編集部から期待されているという話を聞き、とても嬉しいのですが、一つ気になる事があります。読み切りだけでは生活していけないので、現在アルバイトやアシスタントをしているのですが、できるだけ絵に触れる時間を増やしたいため、漫画に関係のないアルバイトではなく、イラストやカットの仕事がしたいと思っています。活動している雑誌は、イラストやカットのあるようなコーナーが多いのですが、他の新人さんにはその仕事が回ってくるのに、自分には回ってきません。作家に仕事を与えることイコール競合誌に行かせないよう繋ぎ止めることと私は考えているので、イラストやカットの仕事が無いことについて不安に思っています。このような仕事は、どのような基準で作家に振るものなのでしょうか?
A:読者コーナーや記事ページのイラストやカットの仕事ですね? 編集部によって基準は異なるかもしれませんが、私のいる編集部では頼みやすい新人に頼んでいるようです。つまり、読者コーナーや記事ページを担当している編集者が自分の担当作家の中から、絵柄が構成するページのイラストやカット向きで時間の都合がつく方に声をかけるわけです。自分の担当作家に適当な候補がいない場合は、近くの席の同僚の編集者に「誰か描けそうな人知らない?」みたいな感じで作家を紹介してもらいます。それでも足りない場合は編集会議で編集部全体に募集をかけることもあります。基本的に新人賞を受賞して間もない新人を優先しますが、一度起用すると同じ作家が継続してカットを担当することが多いです。手順を飲み込んでいるので依頼しやすいという理由ですが、そのため新人賞数回にわたってカットへの起用がないということも起こります。ということで、イラストやカットの仕事の割り振りに編集部の政策的な意味は実のところありません。そうした仕事を取りたいなら、担当編集の方にその旨を話しておくと、新規の仕事があるときに振ってくれると思いますよ。