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新人マンガ家相談室

【質問と解答】

Q:WEBコミでヒットした読み切り作品を連載化することになったのですが、連載のネーム作業がかなり難航してしまい、連載は一旦保留にして短編からまたはじめることになりました。会社のほうから作業の打ち切りを指示されたわけではなく、連載にこだわって延々と時間を費やすより数をこなしてどんどん作品を作ってほしいという担当編集の判断でした。私も残念でしたが、それには同意しました。苦戦しながらネームに何か月もかけるより、手慣れた短編で数をこなせばその分、待たせずに読者に作品を届けられると思ったからです。でも、保留になったとはいえ、いつか連載はやりたいのです。連載を作るには、どういう話の組み立て方をしたらいいのか悩んでいます。8話分のお仕事をいただき、大まかでいいから話を割ってみてと言われたのですが、2話目に話を盛り込みすぎ、3話目もまた同じ事で悩んで負のスパイラルに入ってしまいました。元々の作品は一話完結のつもりで描いていましたので、無理に後につなげようとすると登場人物たちの気持ちが分散してしまいます。連載で続きものを描くのに、話を作る前の段階のプロットのコツとかはありますか?

A:長期連載だとまた違うのですが、回数の決まっている短期連載だと担当編集さんが指示されたように最初から全話の構成をします。実は、読み切りに慣れているあなただと、むしろ作りやすいかと思います。8話全体をひとつの作品と考えて起承転結(三幕構成でもいいのですが)に当てはめて構成しましょう。始まりはすでにできているので、最終話の結末を決めて、あとは逆算してイベントを設定していくのが作りやすいかと思われます。ざっと割ると、1〜2話が「起」でキャラクターと舞台を紹介し、どんなストーリーなのかを読者に提示し期待を抱かせる。3〜5話の「承」はストーリーの展開部で、個々のキャラクターの関係を進め「転」に向けての布石を打つ。6〜7話は全話を通しての大きな波乱が起きる「転」。最終8話の「結」で結末への展開とエピローグ。以上の構成に、あなたの作品のストーリーとドラマを当てはめていってください。作品内容やジャンルによってはそれぞれのパートに要する話数も変わりますので、適宜対応するようにしましょう。