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新人マンガ家相談室

【質問と解答】

Q:WEBコミで活動をしている現在28歳の作家です。少し人生相談になってしまうのですが、相談室を2年前ぐらいさかのぼり拝見させていただいたところ、「携帯コミはハードルが低いので携帯コミをやりつつ雑誌に挑戦してみては?」という回答を拝見しました。確かに私が出張編集部で持ち込みした時に、ハードルが低いのかすぐに「描きませんか?」というお誘いをいただきました。WEBコミでも大手なので、そこまでひどい扱いはうけてはいません。WEBコミですと雑誌と違いすぐに原稿料もいただけますし、よほどのことがないかぎりは安定しています。雑誌だと原稿料をもらうまでに時間がかかってしまうことを、オファーがきた編集部から教えてもらいました。そうしたこともあり、生活のことを考えてしばらくWEBコミでやってはいたものの、WEBコミだとコミックスになる率が低いのです。何年もかけてやっと1冊出したという作家もいます。WEBコミランキングは売り上げもわかりやすく、上位をとれたときはすごくうれしくてやる気も出るんですが、最近WEBコミの枠にとらわれているのかなという不安が生まれました。ランキングに入るということはそれだけダウンロード数もよく売り上げがでたということなので、とてもありがたいことなのは承知しています。しかし、WEBコミでランキング上位をとれてコミックス化しても、大きな書店の棚に1〜2冊あるかないかで、部数の少なさにびっくりしてしまいます。重版も他作家をみるかぎり、なかなか難しいような気もしています。今オファーいただいているところは、自分の目指すものと違う雑誌なのですが、コミックスも多く出している会社です。あまりWEBコミ内での安定ばかり気にして年齢をくってしまうよりは、30代になるまえに大手の少女漫画に挑戦したほうがいいのか迷っています。WEBコミも可能性がないわけではないと思うので、続けていればもしかしたら大手にいけるきっかけにはなるかもしれませんが。年齢もあるので迷っています。

A:余力があるのなら出版社の商業誌とWEBコミの二股をかけていいのではないでしょうか。人気があるのなら、WEBコミをやめる必要はないでしょう。最初のうちはコンスタントに仕事があるWEBコミのほうが収入があるはずです。商業誌のほうが忙しくなってくれば、それは連載してコミックスが売れるようになってきたということですから、そうなってからWEBコミから商業誌のほうへ比重を移しても遅くはありません。ただ、今オファーがきている編集部はあなたの方向性とは少し違うとのことですので、商業誌で描くにしてもそこにとらわれずいろいろなところに営業をかけてみるのがいいのではないでしょうか。