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新人マンガ家相談室

【質問と解答】

Q:私はストーリーもキャラも、考えて作るよりは、ほぼ感覚で作っていくタイプです。あまり考えすぎると意識しすぎてキャラに感情移入できなかったりするので、考えないでアイデアを出したいのですが、アイデアに詰まるとなかなか抜け出せません。漫画を作る上でいつもこだわる部分は自分自身把握していますが、そこから逆算して話を作れず、いつも感覚で作っているので、今の自分がどんな話を描きたいのかわかりません。わからないままにアイデアを出し続けていくと、描きたいと思えるものに遭遇する感じです。こんな当てずっぽうに話を作るスタイルでいいのでしょうか? また、自分が今描きたいと思えるものが何かわかるにはどうしたらいいのでしょうか?

A:感覚で作るというのも創作スタイルとしてはありなのですが、今のあなたのやり方だとアイデア出しがたまたまうまくいけばすんなり描けるけれど、描きたいものに行きあたらなければ延々描けないことになります。商業漫画家(プロ)を目指しているなら、スランプの時でも一定水準以上の作品が描けるようでなければなりません。ですから、キャラは別としてストーリーに関しては理詰めで組み立てる作り方を徐々にでも習得していくべきでしょう。ストーリーの作り方については、シナリオ(脚本)術の書籍や漫画のストーリー作り方の解説サイトなどを参考にしてください。また、自分が今描きたいと思えるストーリーか何かが机に向かってパッと思いつくことはまれです。日々の日常の中で常に題材やエピソードを追い求めるように習慣付けましょう。興味を引いたもの、面白いと感じたこと、感動したこと、かわいいと思ったもの、ドラマや小説・漫画で魅力的だと思ったキャラクター、素敵だと思った写真やイラスト、怒りを覚えた出来事等々、すべてが題材やエピソードやキャラクターの元となりうるものです。そうしたものは誰しも体験していますが、多くの人は日々の流れの中で記憶の奥に埋没させてしまっています。ですから、感じた瞬間にネタ帳にメモする習慣をつけましょう。また、写真やイラストは分類してPCの画像資料フオルダにストックし、興味を引いたものに関する書籍を購入したら資料用の棚を作って保管し、いつでも参照できるようにしましょう。できることからで構いません。日常生活の中で常に描きたいものを追い求める意識を持つことが大切です。