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【質問と解答】
Q:TL作家としてWEBコミで活動していましたが、取引先のWEB会社と不仲になり移籍を決意しました。幸い、WEBコミの会社4社と出版社3社からオファーをいただいていたので、その中でも有名な出版社のA社に状況を話し、お付き合いしていくこととなりました。単行本が出ないと生計を立てるのは厳しそうですが、確実に単行本を出してくれて宣伝もしてくれる会社です。方向性は少し自分が描きたいものとは違うと感じていたのですが、意外と自分の描きたいものを描かせていただいているため、無理なくやれそうではあります。しかし、生計のことを考えるともう一社かけもちしたいと考えていたところ、別の出版社のB社からも連載枠が空いていると声をかけていただきました。B社は作品構成がしっかりしているため、自身の成長を考えるとそちらにも興味があります。そこで、A社B社両方とお付き合いしていこうと考えていたのですが、A社にかけもちするかもという話をすると、他はかけもちしないでほしいと言われました。「うちの専属で描いてもらえば、その分持ち上げていく。でも他とかけもちされてしまうと、社内規定で重点宣伝対象からははずれてしまう」ということでした。私も話を聞きA社を優先したほうがよいかなと思うのですが、他とかけもちもして有名になっている作家もいるため、悩んでいます。この場合、どうしたらよいでしょうか? またB社にお断りを入れるなら失礼がないようお断りさせていただきたいのですが、どのように話せばよいでしょうか?
A:A社の担当の方が言う「専属」が専属料を支払う正式な専属契約なのか、他誌に描かないという口頭での約束なのかわかりませんが、いずれにせよあなたが専属にメリットを感じるのであればA社に絞ればいいですし、感じないのであればB社と掛け持ちしてください。どうするも何も、あなた自身が決めることです。強いてアドバイスするなら、A社で単行本を出して、その時の宣伝での持ち上げ方によって今後の方針を決めるのがいいのではないでしょうか。B社には、先に他社の仕事を受けているので、それが安定するまで待ってほしいと話せばいいでしょう。嘘は言っていませんから。