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【質問と解答】
Q:1)担当付きのものです。まだ上位の賞は取れていない状態ですが、ある企画で漫画を描いてほしいと言われ描きました。ですが、なかなか雑誌に載りません。ページが空いている時に載せると言われたのですが、それからもう一年半も経ってしまいました。まだ投稿者段階なので大変贅沢なお話なのですが、企画が頓挫したと考えてもよいのでしょうか?
2)編集者さんについてなのですが、やはり立場が上の人が担当さんになってくれたほうが有利なのでしょうか? 今の担当さんはとてもよくしてくださいますし、不満を言いたいわけではないのですが、やはりそういったことが原因ではないのかということが、しばしばあるような気がします。
A:1)その「企画」というのがどういったものかわかりませんが、まだ投稿段階で新人賞でも上位の賞が獲れていないのであれば、基本的には代原扱いか特集企画の数合わせか予備だったのでしょう。描き上げて1年半も経っているのであれば、もうその作品は掲載見込みがないと考えてください。もしあなたの作品を掲載するなら、あなたのためにも最新の原稿を掲載するはずですから。掲載されなかったのは残念ですが、そうした企画はデビューのチャンスですし、候補に上がること自体期待されているということでもあります。雑誌掲載を意識して原稿を描くということも大きな経験値になりますので、決して無駄なことにはなりません。
2)確かに、編集部で発言力の強い編集者が担当についているほうが、企画が通りやすいことはあります。役職が上の編集者のほうが編集長と話す機会が多いですし、編集長の方針や嗜好をよく知っているからです。また、大きな編集部だと部内での政治力が作品企画を通す時にも発揮されることがあります。ただし、一方で副編集長や次長など役職が上の方ほど忙しく、重要な仕事を抱えているので、優先順位の低い新人作家への対応は後回しになりがちです。そのこともあって、役付きの方は投稿段階の方を担当することはあまりありません。いずれにせよ、投稿者のほうから担当編集を選ぶことはできませんので、あれこれ惑わず今の担当編集と共に編集長(つまりは編集長が想定する雑誌の読者層)にアピールできる作品を作ることを考えましょう。