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【質問と解答】
Q:原稿料についてご相談させてください。電子書籍でBLを描かせていただいている20代前半の者です。描かせていただいている出版社は大手ではありますが、その中でも電子がメイン(人気のものは単行本化されてはいます)のレーベルで描かせていただいています。基本、一部の人気作家を除いて新人をどんどんデビューさせて読み切りを多く出す、というようなレーベルです。そのため原稿料も売り上げにかかわらず一律同じです。ここで数作読み切り作品を描かせていただいておりましたが、売り上げがそこそこよかったとのことで続編を出させて貰えることになりました。そこで、これを契機に原稿料の交渉をするかしないかで迷っています。担当さんとの関係は良好なので、あまり関係を悪化させるようなことはしたくありません。今の原稿料は他社に比べると安いので欲を言えば上がっては欲しいですが、「作品を作ること自体が楽しいので上がらなくてもいいや」という考えもあり、交渉するかしないかいまいち決断できない状態です。コミックス化されるまで交渉を待った方がよいでしょうか?
A:「新人をどんどんデビューさせて~」という状況のレーベルだと、対新人作家にはほとんど赤字で、報酬を払って経験を積ませている段階だと思います。あなたの場合も、売り上げがそこそこあったとはいえ読み切りですから、トータルでいえば黒字が出ているかどうか微妙です。そんな段階で原稿料の値上げ交渉をしても成功の見込みは薄いでしょう。交渉をするなら基本的には単行本で結果を出してからでしょうが、打ち合わせの折、世間話の合間にさりげなく原稿料アップの条件の話題を振ってみてはいかがでしょうか。