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【質問と解答】
Q:先日、持ち込みをしていくつかの雑誌で担当が付きました。(ネームから見ていただける相手という基準です)二つの出版社どちらにするか悩んでいます。A社は週刊少年誌、B社は有名月刊少年誌です。一度持ち込みに行った後、初めての打ち合わせを両社でしました。A社の方はぜひうちに!という気概を非常に感じ、打ち合わせも長い時間かけて頂きとてもフレンドリーで話しやすいです。しかし、どうしても私のことを過大評価している気がしてなりません。B社は正反対で、初めて持ち込みに言った際は「頑張れば来年、再来年には連載できるかも。うちに向いていると思うので、是非次もネームで見せてください」と言ってくださったのに、実際に1週間後打ち合わせに行くと、私のことをほとんど忘れてしまったようでした。初回の励ましはキープのためのお世辞だったのかな? と少し悲しくなりました。アドバイスもほとんど滅多刺しという感じで、大分へこみましたが、全て理にかなっていたので、大変参考になりました。自分が成長するためにはこのような鋭いアドバイスが必要だと感じました。A社の方と話した2時間近い内容以上のことを、B社の方は20分で話したといった感じです。今後の自分の成長のためならば、恐らくB社がいいと思います。面白さのハードルが明らかに高いからです。しかし、担当編集とあまり込み入った話ができないのも意思疎通が苦しくなってしまうと思います。実際、今回持ち込む前にずっとお世話になってもらっていた担当さんに相談ができず、困った覚えがあります。このような場合、どちらの出版社を優先すべきでしょうか。どちらかといえばB社で認められればそちらに行きたいですが、雑誌自体の愛着は僅差です。認め求めてくれるがハードルの低いA社、厳しくあまり期待はされていないけれど今後の成長のために必要なB社、どちらを選べば良いでしょうか?
A:質問文の限られた情報から私個人の意見を言わせて貰えば、求められている雑誌に行くほうが将来性があると考えます。B社に気持ちが傾いているようですが、A社のほうも週刊少年誌なのですから実際にはハードルは低くはないはずです。週刊少年誌は4誌しかありませんが、最少部数の雑誌でも大抵の月刊少年誌より部数が多いですから、それだけ掲載へのハードルも高いです。最初からきつい指摘をしないのも丁寧に育てていこうという意識の表れとも考えられます。B社の編集の方は期待しないからこそ歯に衣着せず欠点を並べ立てて突き放しているともとれます。もっとも、厳しい指摘をバネにして成長するタイプの作家であれば、そういう担当が向いています。もちろん、成長することによって担当を振り向かせることができなければ未来はありませんが。ともあれ、実際に2誌の編集者に対面したのはあなたですので、最終的にはあなた自身の印象と直感で判断してください。しばらく両誌と付き合った上で判断してもいいでしょう。