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【質問と解答】
Q:編集者は、自分が担当している新人(投稿者)のネームやプロットは、1度見たら処分しているのでしょうか? 自分がどういう直しの指示をしたのか、どこかにメモを取っているのですか? 前回の発言と真逆のことを言われることがあると聞きました。自分が言ったことは、あまり覚えていないのでしょうか。
A:他の編集者はどうか知りませんが、私の場合で言うと、投稿者や新人のネームは全ボツの場合は処分、進行前提の修正ありネームは修正ネームが帰ってくるまでは保存しています。直しの指示はネームに書き込んでいます。前回の打ち合わせ時に真逆のことを言うなどということはあまりないと思いますが、場合によっては修正方針の道筋がひとつとは限らないケースがあります。そうした時、まだ作家の個性を把握していない投稿者や付き合いの浅い新人だと、最初のネームの打ち合わせ時にアドバイスした修正方針がその方向きではないことがありえます。修正ネームが上がってきた時に最初の指示がその方にとって向いてなかったと判断したならば、別の修正方針を示すことはあります。また、対面打ち合わせではあまりないことですが、電話での打ち合わせだとこちらの指示を相手が取り違えたり誤解して解釈していることがたまにあります。そうした時に、「前と違うことを言われた」と思ってしまうのではないでしょうか。こうした誤解から担当編集者に対して不信感を抱くのは互いにとって不幸なことです。ですから、前の打ち合わせ時と真逆のことを言われていると感じたならば、そのことを指摘し、どういうことなのか何故なのかを聞いてください。もちろんそのためには作家側も、前回はこういう理由でこうするようにアドバイスを受けたのだがと詳細に説明できるように、前回の打ち合わせ内容を整理しておくようにしましょう。