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【質問と解答】
Q:担当さんに、やる気がなくなっている話をしないほうがいいか悩んでいます。別に人気作家でもない私などが「やる気なくなったので描く気力がない」と言っても、相手にされなくなって仕事がこなくなるだけなのは分かりきっているので、自分から言う話ではないですよね。実際に編集者の方は担当している作家さんにモチベーションややる気がなくなってしまった、などと相談された経験などはあるのでしょうか? また、そんな話をされたら見放すのでしょうか? 作家さんの立場によって編集さんの対応も変わってくると思いますが。
A:連載作家を含め、ある程度付き合いの長い作家さん相手ならやる気を取り戻してもらうべく色々話をしますね。実際、描いているものが面白いのかどうかわからなくなったとか、アシスタントとの人間関係に疲れてしまったとか、相談を受けたことはあります。そういう時は、説得というのとはちょっと違って、ただただ話し相手になります。そうしているうちに、相手のほうが勝手に立ち直ってくれるようです。プロとしてやっている方は、繊細な方は多いですが、根っこの部分でタフなものを持っているからでしょうか。投稿者の方からはそういう相談を受けたことはありません。数度打ち合わせたくらいでは、そこまでの悩みを打ち合けられるほどの関係を築けていないからでしょうか。おそらく、やる気がなくなったりモチベーションを失った方は黙ってフェードアウトしていくのでしょう。逆に、それでいいと思っています。人生の選択肢は漫画家だけではありませんし、読み切り数本描いただけでやる気を失い、自力で立ち直ることができないようなら、この先プロとしてやっていくことはできないでしょう。あなたがプロなのか投稿者なのかわかりませんが、プロならば担当さん(こういう悩みを打ち明けてもいいと思える関係であれば)もしくは親しい漫画家仲間に悩みを聞いてもらってください。投稿者ならば、しばらく漫画創作から距離を置いて漫画とどう向き合うべきか改めて考える時間を持ってみてはいかがでしょうか。