【質問と解答】

Q:1)少女誌で初めて連載をいただいた者ですが、連載漫画の描き方についてお訊きします。1回20〜24ページでそんなにページ数は多くはないのですが、担当編集からは「一話一話描いていくたびに方向性が見えてきて変えていく方もいれば、単行本1巻分をおおまかに描いてそこを目指して描く方もいますよ」と言われ、とりあえずおおまかに1巻分の段取りは決めました。ですが、各話のネームを切ろうとする段になって方向性でかなり迷うことが多く、頭で考えているうちにどんどんキャラを変えたくなってしまいました。もっとも、描き始めたら案外すらすら描けて、「あ、手動かしたほうが私はいいのかも」と、一話一話確かめつつ描いています。初連載でかなり不安なのですが、このようなやり方で進めていっても大丈夫でしょうか? 他の連載作家の方は、皆さん描き方も違うとは思うのですが、比べる対象も近くにいないので、不安に感じています。

2)連載についてコミックス1巻分のお仕事はいただいたのですが、嬉しくてプロットやキャラを考えているうちに構想が広がったので、担当さんと打ち合わせした時に「お仕事がいただけるかはわからないのですが、こんな感じで描いてみました」と話しました。「確定はできないけど、確信はあります。きっといい形で続けられると思うので、広がったらどんどん相談してほしい」とお話いただきました。他の短編作品も、いまは頭の中でどんどんお話が続いてしまうので、お仕事にはならなくてもいいから気持ちの消化をふくめてプロットを描き進めています。私が活動しているのはWEBなので、雑誌のような枠はないのですが、人気がとれて続きが描けたら描きたいことを相談しても大丈夫なものなのでしょうか? 私の会社の編集さんは信頼できる方でどんどん相談しているんですが、こんなにお話を聞いてくださる方もめずらしく、本来ならばご迷惑なことなのではないかと心配しています。



A:1)今のやり方でうまくいっているのであれば、それが今のあなたに合っているのでしょう。今のやり方に自信を持ってください。将来壁にぶつかったならば、そこで初めて別のやり方を試してみるといいでしょう。

2)モチベーションを損なうことなく作家を伸ばす、いい担当さんのようですね。今後も担当さんを信じてどんどん相談するようにしてください。担当編集にとって作家から信頼を寄せられて相談を受けることはうれしいことです。妙な遠慮はする必要はありません。