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集英社でデビュー以来、講談社・小学館と活動の場を拡げ数々の作品を生み出して来た武論尊こと史村翔先生ですが、それ以外の出版社ではどのような雑誌・作品に関わってきたのでしょうか。今回は数少ないそれらの作品について、先生のお話をお聞きいたしました。
(取材日/2004.3.13 写真/茨城県鹿嶋市の別荘にて) |
●集英社、講談社、小学館以外の出版社であまり仕事をしていない理由は?
別に理由はないんだけど……、
売れてないころ、デビューしたてのころは、
いろんな出版社に持ち込んだよ。
ワニマガジンの漫画エロトピアとかで、
そこの編集の人に見てもらったりとか…。
双葉社にしても秋田書店にしても、
いろいろな編集者に会って、原稿見てもらったことはあるよ。
ただ、そうこうしている中で、集英社が最初からずうっと、
原稿見てくれてたから…。
まぁ、チャンスがなかったっていうか…、
なんだかんだいって、
やっぱり集英社を最初のころはベースにしてたからね。
だからなかなか…。
あのころはやっぱり新人だから、
読み切りとか連載とかで使うって、そんなにないからね。
そうこうしているうちに、他のほうで連載始まったから、
いつの間にやら集英社、講談社、小学館っていう
3社になっちゃったね。
●双葉社での連載『白球水滸伝 ほえろ竜』について
【編集メモ】
*『白球水滸伝 ほえろ竜』
1975(S50)年9/8創刊号〜1976(S51)年9/20号? 双葉社 少年アクション 漫画/蛭田充
少年刑務所に入れられていた姿竜馬は超人的な能力の持ち主。
彼は野球界に革命を起こすリーダーとなるべき宿命を負っていた。ド迫力の超人野球漫画。
少年誌が出たの…。
双葉社が少年誌を出したの。隔週かな?
1年で休刊になっちゃったんだよ…。
4巻? …丸1年だね。
創刊からやって、1年弱で休刊になったんだよね。
双葉社が少年誌へ初めて殴り込んだって感じだったんだけど…。
『ドーベルマン刑事』を書き始めた直後だと思う。
漫画家は、蛭田充さん。
蛭田さんはダイナミックプロの作家さん。
最初から蛭田さんは連載決まってたんじゃないかな。
それで、俺が組むことになったんじゃないかな。
俺、双葉社にはそんなにコネなかったんで…。
少年誌だから野球ものが欲しいって言うんで、
多分、それで話が決まったんだよね。
超人野球みたいな話だよね、よくありがちな。
超人野球だったってのは覚えてるけど…、
『八犬伝』みたいなやつだよね。
そうそう、『南総里見八犬伝』かなんかをベースにして、
作った覚えはあるね。
けっこう色を付けてもらったりとか、
かなり主力で使ってもらったんだけどね…。
そのあと、双葉社とはつきあいないな。
それでほっといたら、違う小さな出版社から、
あの原稿、単行本にしたいからって言ってきたわけだから。
双葉社に関しては、それが最初で最後だと思う。
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